福井保久の二十四節気考

今年の3月20日は旧暦で2月9日、この日は春分(二十四節気)です。

美味しいほしいも作りは、原料芋を育てる工程と、それを干し芋加工する工程の2段階それぞれで人が施す異なる種類の過程があります。

春から秋の収穫までは、農業の基本を日々続けることになります。
その大もとになるのは畑作りです。
もちろん、サツマイモに合わせた土作りです。
正確に言えば、その畑とそこに作付けする品種に合わせた土作りです。

元からの畑の土質と、長年に渡って手が入れられたことで、隣同士であっても畑の土質は全然違います。
それに沿って、その畑に合う品種を選定して畑作りをします。

その準備を前提にして、次に干し芋農家ができることは、いかにサツマイモの力を引き出すかです。

その第一弾の苗作りが始まります。
例年春分を境に種芋を蔵から出して状態を確認します。
同時に苗床も作り始めます。

サツマイモの力を引き出すためには、逞しく、健康な苗が不可欠です。
種芋を確認すると、早くも今年の干し芋シーズンが始まったことを痛感します。

福井 保久